2013-11-22

自分の仕事をつくる

ずいぶん前に出た本だけど、西村佳哲の「自分の仕事をつくる」を読んだ。柳宗理や佐藤雅彦などそうそうたる人物の働き方がつづられているが、あくまで著者の主張するワークスタイルの例として取り上げている。

『中途半端な掘り下げはマスターベーションと評されかねないが、深度を極端に深めてゆくと、自分という個性を通り越して、人間は何が欲しいのか、何を快く思い、何に喜びを見出す生き物なのかといった本質に辿りつかざるを得ない』

個人のこだわりと、他者にとって価値のあるもの(=仕事)のちがいについては、私もよくよく考えている(それしか考えていないかもっていうくらいアタマデッカチ)。個人のこだわりからその先に到達するにはどうしたらいいのか?

『仕事とは自己を誇示する手段ではなく、自分と他人に対するギフトであり、それが結果としてお互いを満たす』

著者はデザイナーだが、『かっこいいデザインが好きなわけではないし、そもそもデザインなんてどうでもいい』と書いている。こだわりはデザインそのものより「ひと」にあるのだろう(もちろん、デザインに相当のこだわりと自信があってはじめて言える事)。他者ありきで、その人に喜んでもらうために個人のこだわりを掘り下げてゆく・・・というのがやはり理想的。

また、他者(パートナー、クライアント)については『暗黙知』というキーワードが出てくる。『あらためて口にしなくてもわかっている「何か」を、互いに共有している』こと。『触れたときにグッとくる、得も言われぬ何か』。それは『コンセプトの精緻化』に勝る。過去、何かがスムースに進んだ例を思い出してみると、確かにそうだったな、と思う。そういう人と仕事なり共同作業をする、のが理想的。

『仕事に対して、「ありがとう」という言葉が返ってくるとき、その先を大切にしたい』

個人的に、とても共感した一冊。久しぶりに付箋でいっぱいの本ができた。